大腸検査(大腸カメラ)の際にポリープが見つかり切除した・・という方は比較的多いのではないでしょうか?
当院では大腸内視鏡検査を施行した方のうち約5割にポリープを認め,ほとんどの方はその場で内視鏡的に切除しておりますが,検査(内視鏡手術)が終わると決まって『ポリープ(や癌)はなぜできるのですか?』とか『ポリープを予防するにはどうしたらいいでしょう?』といった質問を受けます.
そこで,これまでに分かっている大腸腫瘍の危険因子や予防法についてお話ししたいと思います.
【大腸腫瘍の発生原因】
大腸腫瘍の発生には良性・悪性を問わず,食生活を含む生活習慣が深く関わっていることが明らかとなっており,ライフスタイルの欧米化が大きく関連していると考えられています.さらに肥満(内臓脂肪),運動不足,耐糖能異常(糖尿病)がその要因とも考えられています.
【大腸腫瘍発生の危険因子】
・肉類(牛や豚などの赤身肉,加工した肉食品)
動物性タンパクの加熱により生成される発がん物質や高温調理により産生されるヘテロサイクリックアミンの発がん作用が関係しています
・アルコール
エタノールの代謝産物であるアセトアルデヒドによる細胞障害や間接的なビタミンB,E,葉酸などの不足が関与します
・肥満
・動物性脂肪
・飽和脂肪
【大腸腫瘍発生の予防因子】
・運動
・くだもの
・野菜
・食物線維
【大腸腫瘍の予防と早期発見・早期治療】
①大腸腫瘍の発生を予防するにはまず食事全体としてのカロリー摂取を適正化すること,運動によりカロリーを消費し肥満を改善することが挙げられます.
②ついで定期的な検診(便潜血検査や大腸内視鏡検査)などにより大腸腫瘍を早期発見し早期治療することが望まれます.大腸ポリープは多発しやすく,またポリープは1年に数mmずつ大きくなり,1cmを超えるあたりから悪性化(発がん)するものも出てきますので,とくに以前に大腸ポリープの治療を受けたことがある方は1年に1回は大腸カメラを受けるようにしましょう.
浜松市内,浜松近郊で大腸検査を希望される方はぜひ当院にご相談ください.
●七草ファミリークリニック
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